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「知立山車文楽・からくり保存会公演」によせて

皆さんは「からくり」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?
仕組みモノの動く人形に魅入った後、「どういったからくりだろう?」と思いますよネ!

何かに操られて動くもの、常識を超えた動きをするもの、これら不思議なものはすべて「からくり」といわれます。興味深い響きのあるこの言葉は、江戸時代に誕生したようです。宋の時代に広まった「傀儡(かいらい)」、この意味は「あやつり」ですが、これが訛って「からくり」となったということです。そして、その中の「機関傀儡」(機械仕掛けで動くもの)、これが伝統芸能として今に伝えられている「からくり」と呼ばれるものなのだそうです。

「からくり」は日本各地の祭りで奉納されていますが、なぜ祭りに「からくり」が使われたのでしょうか?
昔、祭りは目には見えない世界を見るための一つの儀式でした。その儀式に、人形は神を宿す神体として使われるようになりました。まるで魂が宿ったかのように動く人形を見て、私たち人間も又、神に操られた存在であることを受け止め、見えない神々の存在を認識するようになるのでした。

では知立になぜ、こうした「からくり」や「文楽」が根付いていったかといえば、由緒ある「知立神社」の存在です。やはりこれらが神事として扱われていたからでしょう。
知立祭りでは、ここに山車が絡んでまいりますが、これも華やかな江戸時代、東海道五十三次の「三十九番池鯉鮒宿」として大変繁盛した町ですから、当地の豪商の皆さんが神社へ山車を奉納されたのではないでしょうか。そして、この二つがあいまって知立独特の、「山車の上でのからくり人形芝居」、「山車文楽」という民俗文化が成り立っていったのでしょう。
芸術も文化も、歴史の流れの中で、その時代に求められる形で変化していくものです。その中にあって、いつの時代においても生き続けられる芸術文化こそが、伝統芸能として継承され、認知されていくのでしょうね。

さて、そんな知立の伝統芸能を9月11日(日)「知立山車文楽・からくり保存会公演」としてパティオ池鯉鮒がお届けします!
当会館は、この「山車文楽・山車からくり」を知立の歴史的遺産として、知立文化の発信と伝統の継承として、毎年の定期公演としておこなっています。何といっても入場無料、劇場の涼しいところで座って鑑賞できるのも魅力です!
毎年、県内はもとより県外からも多くの方々が訪れ、満員御礼の状況です。昨年のように、入場制限もあり得るのでお早目にお出かけください。



【解説】
「知立山車文楽(人形浄瑠璃芝居)、山車からくり(からくり人形芝居)」が上演される知立神社の祭礼の歴史は古く、1653年に遡る。毎年5月2日・3日に行われ、その隔年の大祭に、豪壮な5基(高さ約7m、重さ5トン)の山車が町内を練り歩き、神社に奉納される。各山車は二層式で、それぞれ特徴があり見ごたえがあります。

当地の史料『中町祭礼帳』によれば、江戸時代中期から、人形浄瑠璃、からくり人形が行われていたことが記されています。山車文楽は260年、山車からくりは280年の歴史を持つ優れものの伝統芸能です。


● 知立山車文楽

人形浄瑠璃「文楽」は、わが国の伝統的な舞台芸術で、ユネスコ無形文化遺産でもあります。そして、山車の上で文楽を上演するという珍しい形態は、知立だけのもので、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

「知立山車文楽」は、山車の下層正面の唐破風造りの前戸屋(まえどんや)と呼ばれる所に三味線と太夫がすわり、人形浄瑠璃は、その前に舞台を引き出し、手すりをめぐらせ、三人遣いで演じられます。


● 知立山車からくり

山車の上で演じられる「からくり人形芝居」は、山車文楽と同様に下層の前戸屋の浄瑠璃に乗せ、上層に糸からくり人形を配して演じられる大変めずらしいもので、これも国の重要無形民俗文化財に指定されています。

からくりの仕掛けは、1個の人形の体内に10数本の糸をひそませ、数メートルの後方から糸を操って操作するもので、高い技術が必要です。また、扱う人の数も人形に比例して多くなり、10名ほどの操る人が必要な演目もあるということです。
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