FC2ブログ

【館長ブログ】公共劇場に想う

バブル経済時代においては、自治体の財政的余剰、国の財政的支援措置もあり箱物行政を推進してきました。その一つとして、「隣の自治体に豪華なホールがあるから、わが町にも自分たちの芸術拠点がほしい。」という住民要望に対し、多くの自治体で公共ホールが建設され、全国でおおよそ2,000館という公共ホールが存在することになりました。
バブル経済は当の昔に終焉し、潤沢にあった国・地方の財源は脆弱し、借金(国債・地方債)に頼っているのが現状です。今後、大規模改修時期を迎える公共ホールも多数あり、自治体が持つ公共ホールについて、自治体としてどうしていくのか、このままの姿で生き残るかどうかも含め、悩ましい問題であります。
特に、平成の市町村大合併により、ホール保有数の増えた自治体と市民の方は成り行きが懸念されます。
今まで培ってきた我が国の芸術文化の分野は、民間劇場が大きく寄与する形で醸成してきたことは言うまでもありません。しかし、昨今の状況は大都市の多くの中小劇場が幕を閉じ始めています。そこに携わる芸術監督や舞台技術者など劇場関係者も新しい職場を探し求めているのが現在の姿ではないでしょうか。

ここにきて、ようやく芸術劇場の世界に、昨年「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律」が制定され、徐々にではあるが、わが国の劇場の目指すべき方向性、取り組むべき事項が明らかになりつつあります。
ホールの活動を持続するには一定規模の経済的基盤(経済圏)と観客人口、創造集団が必要です。そして舞台芸術には、日々の稽古場も重要です。どちらかというと今の公共ホールは稽古場(リハーサル室)等が不足しており、まだまだアーティストが集まってくる芸術創造の環境とは言い難い。また、創造劇場となれば芸術監督、プロデューサーだけでなく、学芸部門や営業部門も一体となって地域に根ざすことが大切です。

わが国にふさわしい芸術創造拠点のネットワークはどうあるべきか、創造環境が整っていない公共ホールをどうしていくのか、市民交流型施設としてどうあるべきか、貸館の恣意的運用をどう構築していくのか、芸術文化に対する考え方について、自治体ならびにホール関係者はこれらの課題に真剣に取り組まなければならない時期に来ています。

いずれにしても、芸術文化の役割の第一は「まちを元気にする」ことです。パティオ池鯉鮒も、会館としての社会包摂的役割を担いつつ、市民に愛される公共ホールのありたい姿を引き続き求めていきたいと思います。





※写真上・・・花しょうぶホールのガラス工事が終了しました!
※写真下・・・しだれ梅の花が咲きました。
k2001637760.jpg
k1554086747.jpg
スポンサーサイト



Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply