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青は藍より出でて藍より青し【館長】

以前、徳島に行った時、藍染めの施設に立ち寄りました。藍染の青い色は、「JAPAN BLUE」として、世界に知られる深い鮮やかな日本の色です。藍染ではないが、ロンドンオリンピックでも大変活躍した、サッカー日本代表チームカラーも「ジャパン ブルー」です。

青色の染料は、藍という原料からとれますが、何もしないで放っておいては、染料は取れないということでした。藍から取れた染料の青さは、「藍を建てる」という職人による難しい工程を経ることによって、藍よりも濃く、鮮やかになるということです。まさしく阿波の風土を映す深い魅力になるのだと感じました。

かつて、ゆかたなどの衣服やのれんなどを青く染めるのに、藍玉を染料として用いていました。藍には、繊維を丈夫にするほか、防虫や消臭効果もあり、いまでも藍染は多くの人々に愛されています。

わが国では阿波・徳島の特産品で、醗酵させた藍の葉を固めたもの(藍玉)だということですが、皆さんもご覧になった方が多いと思いますが、見た目は青というより黒に近い色をしていますね。そんな藍玉を使って布を染めると、これが、みごとに深い美しい青に染まります。そんなことから、「青は藍より出でて藍より青し」という言葉が生まれたのでしょうか?

この言葉の意味は、『師に教えを受けていた者が、努力を重ねることで、やがて、その師より精錬されたすぐれた功績をあげるようになる。』というあたりにあるようです。そして、これを『出藍のほまれ』ともいいます。

芸術の世界では、青が藍より青くなることを、芸の上達とか極みとして、その師も周囲も歓迎し喜ぶ場合が多い。師から教えられた芸が、より優れたものとして受け継がれていくことを願っています。

しかし、現代のビジネス社会では、必ずしも『出藍のほまれ』を素直に受け入れようとしない考え方の人が増えてきているように思われます。何事につけ『競争』を行動の原理としがちな現代社会にあっては、所詮、このような言葉もなくなっていくかもしれません。

競争だけでは、人材は育たないし、技術も進歩も望めないわけで、芸術文化の世界を範として、もっと大きな精神文化を大切にしたいですね。
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