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【館長ブログ】山車文楽・からくり保存会公演

6月22日は「夏至」。北半球では、太陽は最も高いところにあって一年中で昼が一番長い日です。
気象学上で夏といえば6月・7月・8月ですが、暦の上では立夏(5月6日)から立秋の前日(8月7日)までの約三ヶ月間の季節をいいます。この夏をさらに区分した「三夏」では、爽やかな暑さの「初夏」、梅雨どきの蒸し暑さの「仲夏」、炎暑の「晩夏」があり、今はまさに「仲夏」。ちょうど梅の実の熟れる頃で、これからひと月にわたる長雨の季節です。

 さて、今回は『知立の山車文楽とからくり保存会公演』についてです。
「知立の山車文楽とからくり」は、景行天皇(第12代・西暦71~130年)の頃の創建と伝えられる「知立神社」の祭礼に、江戸時代から奉納上演されてきたもので、大火や不作は神の怒りの所為との信仰から、神を諌めるという思いがあったようです。

「人形浄瑠璃(文楽)」は、全国各地で上演されていますが、知立では山車の上で上演するのが特徴で、この形態は他に例を見ないもので日本唯一ですので、言い換えれば、世界でも、当地「知立」のみで実施されるものです。
 また、「からくり」も、山車の上で語りや三味線(浄瑠璃)に合わせ、糸からくりだけで物語を演ずる全国的にも大変珍しいものです。
 
その歴史を遡りますと、承応2(1653)年 初の山車奉納が行われた様ですが、記録(中町祭礼帳)が残っている最古の上演は享保9(1724)年とのことです。
江戸幕府崩壊とともに取り止めとなりましたが、明治11(1878)年に再開し、明治中期までは、各町で一台の山車の上段で「からくり」、下段で「文楽」と両方を上演していたようです。
第2次世界大戦中は奉納が困難となりましたが、戦後 再開するも、昭和30年代に入り交通事情、災害(伊勢湾台風)で奉納中止となってしまいました。
昭和49(1974)年に山車5台体制が整い、昭和52(1977)年「山車文楽」が、その2年後に「からくり」も国の選択無形民俗文化財に指定され、平成2(1990)年3月に、「山車文楽」・「からくり」とも国の重要無形民俗文化財に指定されると、県内外での公演依頼が増加し、海外での公演も数を重ねることとなります。
平成12(2000)年 当会館が開館し、当市の歴史、文化、伝統など地域に根ざした文化活動の輪を広げ、伝統文化の継承と新たな文化創造の役割を担う場として、保存会の協力を得ながら、伝統芸能の人材育成・継承活動を積極的に支援しています。
平成18(2006)年 ユネスコ(国連教育科学文化機構)による無形文化遺産の保護に関する条例が発効されると、平成28(2016)年12月には「山・鉾・屋台行事」の一つとして「知立の山車文楽とからくり」が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。

当会館では、2年に一度知立まつりで奉納される山車文楽とからくりを、おまつりさながらに舞台で山車のレプリカを使用して上演する「保存会公演」を毎年行っております。

昨年の公演鑑賞者の皆様からは、「伝統を守り継ぐ努力と根気を応援したい」「この伝統芸能が若い世代にしっかり引き継がれていくことを願っている」「演目前の解説で内容がよく分かった」「知立まつりになかなか行けないので公演を見ることができ幸せだった」などたくさんのご感想やご意見をいただきました。

今年の「知立の山車文楽とからくり」保存会公演は下記の日時で行います。
7月7日(日)14時開演
花しょうぶホール
全席自由席
入場無料
解説者:後藤静夫氏(京都市立芸術大学 名誉教授)
演目1 山町人形連
「寿式三番叟」 13:30~上演予定
演目2 本町人形連
「傾城阿波の鳴戸」順礼歌の段 13:55~上演予定
演目3 宝町人形連
「傾城阿波の鳴戸」十郎兵衛住家の段 14:30~上演予定
演目4 西町唐繰師
「平治合戦」 15:25~上演予定
演目5  中新町人形連
「伊達娘恋緋鹿子」火の見櫓の段 15:55~上演予定

今年は演目3と4の合間の途中休憩時に、文楽人形とふれあうコーナーがありますので、間近にふれあうチャンスです。知立が世界に誇る伝統の技を是非お楽しみください。
なお、残念ながら今回公演にお越しいただく事ができないみなさんには、11月にも屋外にあります山車を使った上演が予定されておりますので、今後の「山車文楽とからくり」に関するイベントにもご期待ください。

山車文楽保存会 HP

詳細はこちらhttp://www.patio-chiryu.com/event/syousai.html?s=4958
※11月のイベントは、市の広報誌・ホームページ、文化会館ホームページなどで後日詳細をお知らせいたします。
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