FC2ブログ

パティオと山車文楽・からくり

空は青く澄み渡り、さわやかな季節となりました。稲刈りも始まり実りの秋を実感する今日この頃です。
10月は、旧暦では言わずと知れた「神無月」、出雲の国(島根県)では「神在月」です。八百万の神様が会議のため出雲大社に集まるのだそうです。この会議では何を議題にするのかと言えば、「人の運命や縁」「来年の天候」「農作物などの出来」だそうで、このことが出雲大社を「縁結びの神」と呼ぶ所以です。
全国的に「神無月」とはいえ、留守番をする神様もいるようで、「恵比寿神」「金毘羅神」「かまど神」「道祖神」などが、留守神様として私たちを守っていてくれるのだそうです。 (「暮らしの歳時記」より引用)
 
さて、知立の神様と言えば「知立神社」ですが、今回はその祭礼で奉納される「山車文楽・からくり」と当会館「パティオ池鯉鮒」との関わりについてご紹介します。
平成12年7月(2000)に開館した当会館には、二つのホールがあります。
その内の一つ「花しょうぶホール」は、「山車文楽・からくり」の継承活動の発表場と、この伝統芸能の上演を通じて現代における意義を見出すことに努めることを大きな目的として建設されました。
基本コンセプトは、「知立らしい魅力にあふれた交流の拠点づくり」であり、そのために、当市の歴史、文化、伝統など地域に根ざした文化活動の輪を広げ、伝統文化の継承と新たな文化創造の役割を担う場とすることです。
「知立山車文楽保存会」に加え、「からくり保存会」が発足すると、平成14年(2002)にはシアターカレッジ(三味線、義太夫)(人形遣い)を開講し、継承のための支援環境が整いました。
山車のレプリカを使用した舞台では、保存会との協同により、当初の目的遂行に向け多彩な事業が展開されています。
そんな中で、平成18年(2006)ユネスコ(国連教育科学文化機構)による無形文化遺産の保護に関する条例が発効すると、平成26年3月(2014)「全国山・鉾・屋台保存連合会」加盟の当市を含む33団体が「山・鉾・屋台行事」として「ユネスコ無形文化遺産」に一括登録することを目指し提案書を提出しました。
その結果、平成28年12月(2016) 晴れてユネスコ無形文化遺産登録となり、世界的に当市の「山車文楽とからくり」の価値が認められました。
本年度当会館が実施した、また予定している関連事業につきましては、まず7月1日に長年続いている「保存会公演」が上演されました。
当日は暑い中にもかかわらず開場前に列ができるほどの人気で、ほぼ満席の中、舞台中央の「劇場用山車のレプリカ」の上で三味線と語りに乗って操られる人形を、観客の皆さんは食い入るように見つめ、クライマックスの場面では拍手や歓声があがり、それぞれの技量に満足している様子でした。
公演が終わり出口付近で来場のお礼をしていると、ある高齢の紳士が、「知立にはいいものがあるね。私の方こそこういうものを見せていただき『ありがとう』と言いたい」とおっしゃって下さり、改めて知立の山車文楽・からくりの評価の高さを認識させられました。

DSC00782.jpg

当会館の山車蔵にも山車が収納されています。これは、かつて「中新町」が保有していたもので、新調した際に古い物がここに収められたものです。
開館以来 風雨に曝されることはないとはいえ、山車を飾る幕は日光を浴びて相当傷み展示に堪えないことから、知立市はクラウドファンディングなどで寄付を募り、これにより幕を新調することになりました。この11月11日(日)に幕新調を記念し、当会館の「光のパティオ」に於いて新しい幕のお披露目と併せ山車文楽の上演などを行います。
当市が世界に誇る伝統を身近に感じていただき、山車を間近で見て触れることができるこの機会を是非お楽しみください。
また、11月29日(木)には、知立の山車文楽とからくりのユネスコ登録を記念して、「知っているようで知らない日本の伝統芸能の魅力を知る公演 世界に誇るユネスコ無形文化遺産、人形浄瑠璃・文楽」を、本場大阪の文楽座技芸員による解説を交えてお届けします。一度は見てみたい日本の伝統芸能をこの機会にご鑑賞ください。

知立の山車文楽

早いもので開館以来20年近い時間が経過しました。私どもはこの間多彩な公演などを手掛けてきましたが、当会館の伝統芸能に対する役割は、当初の目的であります「伝承活動への積極的な支援と公演を通じ伝承すべき意義の発信」であることに変わりはありません。
今後もさらに新たな挑戦を続けてまいる所存ですので、どうぞ今まで以上にご支援くださいますようお願いいたします。
スポンサーサイト