重原陣屋に想う

  • 2011/07/16(土) 11:32:43

当会館「パティオ池鯉鮒」の近くに、江戸時代当地を治めた元福島藩重原陣屋跡(刈谷市下重原町のちに陣屋門を半城土町に移設)があります。

先日、旭日双光章を受賞された知立市上重原町在住の大先輩にお会いした際、今年5月28日・29日の両日に亘り、元福島藩主の後裔である板倉様御一家をお迎えし、この地域の皆さんが、ゆかりの地をご案内し懇親を深められたということを伺いました。今も変わらぬ御当主に対する民の心情に触れられた板倉様は、とてもお喜びになられたということです。

その大先輩から重原陣屋に関する興味深い冊子を紹介いただき、拝読しました。
冊子によると、今から220年前(寛政4年)、当地域(旧碧海郡23か村)の領地を管轄する福島藩重原陣屋が建てられ、それ以来明治4年までの長きに亘り福島藩板倉家が治めていたということであります。その後重原陣屋の建物は取り壊されてしまいましたが、当時の表門と玄関は今なお残っています。


現在の刈谷、知立、安城、豊田の南部の三河領に加え、板倉家の先祖地(岡崎市)及び菩提寺(西尾市)を含めると、この地域一帯が福島藩に関係していました。ありがたいことに、代々の藩主と藩士の政治が立派で、人情味のある政治をされたことで、領民も忠誠を尽くし全国に名だたる繁盛した藩として、安定した幸せな生活が維持できたということなのです。
皆さんご存知の板垣退助の腹心として自由民権運動に働いた内藤魯一もこの福島藩士です。そして有名な「板垣死すとも自由は死なず」という名ゼリフを残しています。

福島藩統治の江戸時代から郡役所の置かれた明治~昭和、そして今日に至るまで、この地域が政治、商業、文化の要衝として栄えてこられたのも、そんな先人たちのお陰であるのだと痛感しました。
当会館の職員が大学時代に受けた「方言調査」の講義によると、「江戸時代に行われた藩の入れ替え統治などによって互いの地域に遠い地方の方言が残されていることがある」という事例があるということですから、もしかしたらこの地域にも福島弁が残っているかもしれませんね?


遠い地でありますが、一時期でもこの地域を統治していた藩。そんな歴史に触れると、去る3月11日の東日本大震災による大惨事と福島原発事故という先の見えない不安を抱く福島県民のことは、他人事とは思えません。私たちにできる支援はどんな事でも行いたい!と思ってやまないのです。そう思いませんか?


・・・話がそれてしまいました。
歴史に話を戻しますと、江戸時代、この地は、東海道五十三次39番「池鯉鮒宿(ちりふのしゅく)」と呼ばれていました。ちなみに、知立神社建立の西暦850年当時はこの地域を「知利布」と呼び、律令以後「知立」、平安時代に「智立」と木簡や文献にあります。

当館の愛称「パティオ池鯉鮒(ちりゅう)」は、その福島藩板倉家が統治されていた江戸時代の地名をいただいております。そして、当館の“花しょうぶホール”は、当地が繁栄したその江戸時代を起源とする伝統芸能「知立山車文楽」「山車からくり」の劇場上演をコンセプトとした施設でもあります。そんなことを考えてみると、あの華やいだ時代に近づけられるような会館にしていかなければならないなぁーと、しみじみ思います。


さて、この花しょうぶホールでは毎年「知立山車文楽・からくり保存会公演」が開催されます。今年は、9月11日(日)に公演予定、伝統の技をご堪能いただきたいと思います。この話題については、またの機会をお楽しみに。
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「パティオDE夏休み~第3回パペットフェスティバルinパティオ~」

  • 2011/07/01(金) 11:04:54


いよいよ今年もやってきました、夏休みの一大イベント!毎年子どもたちはもちろん、大人の方々にも大好評の「パティオDE夏休み~第3回パペットフェスティバルinパティオ~」。今月23日(土)の開催です。

平成23年度は、【文化庁優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業】として、また【まちおこし新作音楽人形劇「愛・かきつばた姫」のプレ公演】として、子どもたちのために人形劇ならではの素晴らしさをたっぷり味わっていただきます。
“パペットフェスティバル”として行うのは今年で3回目となりますが、子どもたちがパティオ池鯉鮒での公演鑑賞、イベント参加を体験することで、文化・芸術への興味や好奇心の芽生えにつながることを期待しています。
回を重ねるごとに、参加劇団の皆さんもとても張りきってみえ、今回も一層充実した内容が期待できます。人形劇団「むすび座」の協力を得て、プロ劇団・アマチュア劇団がそれぞれ夢のある演目を上演しますので、きっと人形の持つ、人々をひきつける不思議な魅力を感じ取っていただけるものと確信しております。

日本の伝統文化には、人形を操る浄瑠璃や文楽などがあります。知立市にも国指定重要無形民俗文化財の「山車からくり」と「山車文楽」があります。
「知立山車からくり」は、江戸時代から290年余り受け継がれているもので、糸からくりの系統に属し、浄瑠璃や三味線に合わせて、からくりだけで物語を上演する大変めずらしいものです。
また「知立山車文楽」は、通常舞台で上演される人形浄瑠璃を、祭山車の上で演じるという独特の民俗芸能で、知立だけのものです。これも江戸時代から始まる270年余の歴史をもち、現在は4輌(りょう)の山車で上演されています。

これらの人形を操る浄瑠璃や文楽は人間の情念を描く世界であり、古典作品においては、その多くが大人を鑑賞対象とした内容です。それに対して、ヨーロッパで発祥し、今もなお盛んな人形劇は、世代を超えた夢の空間を楽しむ芝居劇です。
東洋・西洋どちらにおいても、人形劇の魅力は、鑑賞者が、人間の役者には感情移入できないことでも、その役のためにつくられた人形になら感情移入できるところ。命はないものだけど、操られる人形は人間の気持ちを受け止める純粋さがあるから、観ていて素直に引き込まれるところではないでしょうか。

【第3回パペットフェスティバルinパティオ】プログラム内容
≪観る≫ 
  「ぶんぶく茶がま」人形劇団むすび座
  「モモタロー」ひと組さんさん劇場
  「忍者だぞ!」人形劇団パン     ほか、計16ステージ
≪遊ぶ≫ 
  「こまのおっちゃんの遊びのコーナー」
≪作る≫ 
  「手作りおもちゃ」
≪探検≫ 
  「バックステージツアー」               など

夏休みの1日、子どもたち・ご家族・ご友人の皆さんお誘いあわせのうえ、パティオ全館で繰り広げられる催しをお楽しみください。

更に、7月28日に「ベトナム水上人形劇」、平成24年2月4日・5日に本番公演の「まちおこし新作音楽人形劇『愛・かきつばた姫』」と、人形劇の素晴らしさ、面白さをたっぷりと皆様にお届けします。どうぞご期待ください。
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